AQUOS sense6は”買い”か?他機種と比較しスペック紹介

2021-12-05

https://jp.sharp/products/aquos-sense6/

先日、AQUOS sense6が発売されました。

SIMフリー版も11月26日から順次発売開始されました。

この記事では、AQUOS sense6が"買い"なのか、他機種(主にAQUOS sense5G)と比較したスペックを詳細に紹介しながら検討します。

結論からいうと、軽さを重視し、高スペックが必要でない方には、十分に"買い"なモデルだと思います。

※以下、SIMフリー版のスペックを見ながら進めます。キャリア版とは異なる部分もあるため、ご注意ください。

主なスペック

※以下の表のスペックは、SIMフリー版(AQUOS sense6 SH-M19)のものです。

カラーライトカッパー, シルバー, ブラック
サイズ約152mm×約70mm×約7.9mm
重量約156g
SoCQualcomm® Snapdragon™ 690 5G Mobile Platform 2.0GHz+1.7GHz オクタコア
メモリ(RAM)4GB / 6GB
ストレージ64GB / 128GB
SDカードmicroSD/SDHC/SDXCカード(最大1TB)
バッテリー容量4,570mAh
急速充電USB Power delivery Revision3.0
外部接続USB Type-C/イヤホンマイク端子(3.5φ)
ディスプレイ約6.1インチ, IGZO OLED, フルHD+(1,080 × 2,432)
メインカメラ(広角)約800万画素, f2.4, 電子式手ブレ補正
メインカメラ(標準)約4,800万画素, f1.8, 電子式手ブレ補正
メインカメラ(望遠)約800万画素, f2.4, 電子式手ブレ補正
インカメラ約800万画素, f2.0
防水/ 防塵/
MIL規格
IPX5/IPX8/IP6X/MIL-STD-810H準拠・ 耐衝撃(落下)など全17項目
Wi-FiIEEE802.11a/b/g/n/ac
BluetoothVer.5.1
5G対応バンドn3 / n28 / n77 / n78 / n79
SIMnanoSIM/eSIM DSDV対応
ワンセグ/フルセグ-/-
生体認証顔認証/画面内指紋認証
おサイフケータイ
https://jp.sharp/products/aquos-sense6/simfree/

重量・バッテリー容量

このAQUOS sense6の最大の特徴は、重量が軽く、かつ、バッテリー容量が多いことです。

AQUOS sense6の重量は、156g。

前モデルであるAQUOS sense 5Gが178gだったので、22g軽くなっています。

5G対応で150g台という軽さの端末は、あまりありません。

5G対応で軽い端末(150g台以下)というと、Xiaomi Mi 11 Lite 5G (159g), AQUOS zero6 (146g), iPhone 13 mini(140g), iPhone 12 mini (133g)くらいしかないと思います(記事執筆時点)。

そのため、軽さを重視する方は、このAQUOS sense6の購入を検討すべきでしょう。

このように軽い端末ですが、バッテリー容量は4,570mAhあります。

この容量は前モデル(sense 5G)と同じです。
最近のスマホは4,000mAh以上のモデルがざらなので、他の端末と同じくらいの容量ということにはなるものの、十分な容量です。

AQUOS sense6のホームページ(https://jp.sharp/products/aquos-sense6/)でも、「1週間の電池持ちを実現」と謳われています。
※この注釈として、「通話やメッセージの送受信を中心に、1日あたり約1時間の利用と約23時間の待機時間を想定した独自基準に基づく試算値です(シャープ調べ)。ゲームや動画視聴など、実際の利用状況によって短縮される場合があります。インテリジェントチャージ設定の「最大充電量を変更」をONにした場合は、電池持ちが短くなります。」と記載されています。
そのため、一日数時間以上利用する方へは、一週間の電池持ちがあるといえないです。

私の場合、一日一回以上充電し、負荷の重いゲームなどはしないので、電池持ちで困ることはなさそうです。

いずれにしろ、このバッテリー容量で150g台というのはかなり良いポイントであり、これだけでAQUOS sense6の購入を積極的に考える方も多いのではないかと思います。

ただ、性能も重要なポイントです。次は、性能に関わるSoCについて見ていきます。

SoC

SoCとは、CPU(中央処理装置)やGPU(画像処理装置)などを統合したチップのことで、このSoCの性能がスマホの性能に直結します。

AQUOS sense6に搭載されているSoCは、Snapdragon 690 5G。
前モデルのAQUOS sense5Gと同じものです。
ちなみに、Xperia 10 IIIとも同じSoCです。

Snapdragonとは米クアルコム社のプラットフォームブランドです。

そして、Snapdragonの後につく数字が600番台のもの(Snapdragon 6 series)は、ミドルレンジ(中価格帯、必要十分な性能)のSoCです。
※800番台がハイエンド、700番台がミドルレンジ(ミドルアッパー)、400番台がローエンドです。

実性能を見るための指標としてAntutu9ベンチマークのスコアを見てみます。

CPU110385
GPU76645
Memory63724
UX94636
Total score345689
NANOREVIEW.NETより、端末によりスコアは変わります

Snapdragon 690の総合スコアは34万5689点、GPUスコアは7万6645点です。

こちらのサイトによれば、この点数は、必要最低限を超え、軽いゲームくらいならという操作感・動作が見込まれるものです。

そのため、ゲームなど負荷の重いことをしない方であれば、動作に不満を覚えることはない十分な性能でしょう。

ちなみに、2万円台で販売されているXperia Ace IIに搭載されているMediatek Helio P35のAntutu9総合スコアは12万1059点なので(NANOREVIEW.NETより)、大きな差があることがわかります。

しかし、5G対応で軽量な端末として紹介したXiaomi Mi 11 Lite 5Gは、Snapdragon 780Gを搭載しており、このAntutu9総合スコアは53万4603点です(NANOREVIEW.NETより)。
そのため、性能面は、Xiaomi Mi 11 Lite 5Gの方がAQUOS sense6よりも高いようです。

さて、性能に直結するSoCについて見て、負荷の重いことをしなければ十分な性能があることがわかりました。

ただ性能は、SoCだけでなく、メモリ(RAM)も関係します。

そこで、次はメモリ容量について説明します。

メモリ・ストレージ・SDカード

メモリ(RAM)とは、一時的にデータを保存するのに使われるもので、メモリが多いほど、一度に多くの処理をすることができます。
そのため、よく机の広さに例えられます。

AQUOS sense6は、4GBモデルと6GBモデルとがあります(SIMフリー版)。

メモリ容量については様々な考え方があるところですが、個人的には4GBで十分だと思っています。

というのも、私が現在使っているAndroidスマホでメモリー使用量を確認すると、4GBのうち平均2.7GB使用となっていました。
Simple System Monitorというアプリでリアルタイムのメモリ使用量も確認しましたが、3GBを超えることはなかったです。

多くのアプリを同時に開いたり、ゲームをしたりすると使用量がもっと増えるとは思います。

ただ、このAQUOS sense6はすでに見たようにゲーム等負荷の重いことをするのに向いた性能を持っていないので、たくさんのアプリを同時に開いたままにするような使い方をしなければ、4GBで十分だと思います。

このあたりはそれぞれの使い方によるところなので、現在使っているスマホのメモリ使用量を確認してみることをおすすめします。

さて、4GBで十分だという方であっても、直ちにAQUOS sense6の4GBモデルを買うべきとはなりません。

なぜなら、4GBモデルはストレージが64GB、6GBモデルはストレージが128GBというように、ストレージ容量に違いがあるからです。

そのため、4GBで十分でも、ストレージが128GB必要という方は、6GB/128GBモデルを買うようにしましょう。

4GB/64GBか、6GB/128GBかで迷う方もいると思います。

価格差は現在のところ4,000円ほどです。

個人的には、メモリは4GBで十分で、microSDカードがさせるため64GBでいいと思うので、4GB/64GBの方を買うことになると思います。

ただし、microSDカードがさせるとはいえ、microSDカードにアプリ自体をインストールすることは基本的にできないので、アプリだけで64GBを超えてしまうような方は6GB/128GBモデルを買いましょう。

このようにSoCやメモリというスマホの内側を見てきたので、次にスマホの外側(サイズ・ディスプレイ)について見ます。

サイズ・ディスプレイ

AQUOS sense6のサイズは、約152mm×約70mm×約7.9mmです。

AQUOS sense5Gのサイズは約148mm×約71mm×約8.9mmなので、これより縦には長くなったものの、幅や厚みは約1mm小さくなっています。

最近のスマホとしては、ややコンパクトなサイズ感だと思います。

特に幅が70mm以下だと片手でも持ちやすいと思うので、幅70mmであるAQUOS sense6はぎり片手でも持ちやすいといえると思います。

そして、AQUOS sense6のディスプレイは、約6.1インチ。

AQUOS sense5Gでは約5.8インチでしたが、指紋認証ボタンの廃止や縦サイズが大きくなったことにより、ディスプレイサイズが大きくなりました。

解像度はフルHD+(1,080 × 2,432)です。スマホとして十分な解像度だと思います。

そして、ディスプレイの種類は、IGZO OLED。

IGZOとは、「シャープが世界で初めて量産化に成功した、人の手によって創り出された透明な酸化物半導体」(シャープ公式ページより)のことで、通常の液晶ディスプレイ(TFT液晶)よりも低消費電力・高精細であるとされます。

OLEDとは有機ELのことです。
有機ELディスプレイは、液晶ディスプレイと比べ、黒色が締まって見え(コントラスト比が高い)、消費電力が少ないことが特徴です。

つまり、いいディスプレイが使われているということです。

AQUOS sense5GはOLEDディスプレイではなかったので、この点進化したといえます。

しかし、120Hzに対応したタッチパネル(1秒間に120回の周期でタッチ検出)であるものの、リフレッシュレートは最大60Hzです。

リフレッシュレートが90Hzや120Hzのディスプレイを搭載したスマホも増えているので、それに比べれば滑らかではないということになりますが、この性能であれば60Hzで十分だと思います。

カメラ

メインカメラ(アウトカメラ)は、広角(約800万画素, f2.4)・標準(約4,800万画素, f1.8)・望遠レンズ(約800万画素, f2.4)がついており、それぞれ電子式手ブレ補正がついています。

AQUOS sense5Gは、広角レンズの画素数が約1200万画素なのでこの点スペックダウンしていますが、標準カメラの画素数は約1,200万画素だったのでスペックアップしています。

また、AQUOS sense5Gの標準レンズのF値は2.0だったので、F値が1.8になったということは暗い場所でもよりきれいな(ノイズが少ない)写真が撮れるようになりました。

サブカメラ(インカメラ)は約800万画素・f2.0で、この数値はAQUOS sense5Gと同じです。

実際のカメラ性能については、このスペックだけではわからない部分もあるので、実使用したレビューを確認することをおすすめします。

通信(Wi-Fi, Bluetooth, 5G, SIM)

Wi-FiはIEEE802.11a/b/g/n/acに対応。最新のWi-Fi6と呼ばれるIEEE802.11axには対応していません。

BluetoothはVer5.1。最新バージョンの5.2には対応していません。

いずれも最新のものには対応していないものの、この最新のものはまだまだ普及していないので、特に問題ないでしょう。

また、AQUOS sense6は5Gに対応しており、対応バンドはn3 / n28 / n77 / n78 / n79です。

日本の5Gでは、n77, n78, n79, n257が使われています。
このうち、n257はミリ波と呼ばれる周波数の帯域であり、5Gの特徴である速度や同時接続の性能が高いです。
一方、n77, n78, n79はSub6と呼ばれる4Gの延長上にある周波数の帯域であるため、ミリ波に比べると速度や同時接続の性能 が大きく劣ります(こちらのサイトを参考)。

AQUOS sense6は、対応バンドにn257が含まれてないので、ミリ波に対応していません。
もっとも、ミリ波に対応しているエリアはあまりないので、ミリ波に対応していなくてもあまり問題ないと思います。

そして、SIMは、nanoSIMとeSIMを使うことができ、DSDV(デュアルシム)に対応しています。

外部接続

充電端子はもちろんUSB type-C。
USB PD(USB Power delivery Revision3.0)という急速充電規格にも対応しています。

そして、イヤホン端子もついています。

その他

防水性能は、IPX5/IPX8です。
※・IPX5とは、内径6.3mmの注水ノズルを使用し、約3mの距離から約12.5リットル/分の水を最低3分間注水する条件であらゆる方向から噴流を当てても電話機としての機能を有することを意味します。・IPX8とは、常温で水道水、かつ静水の水深1.5mのところに電話機を静かに沈め、約30分間放置後に取り出したときに電話機としての機能を有することを意味します(公式ページより)。

防塵性能は、IP6Xです。
※IP6Xとは、保護度合いを指し、直径75μm以下の塵埃(じんあい)が入った装置に電話機を8時間入れてかくはんさせ、取り出したときに電話機の内部に塵埃が侵入しない機能を有することを意味します(公式ページより)。

MIL規格は、MIL-STD-810H準拠・ 耐衝撃(落下)など全17項目に準拠しています。

生体認証は、顔認証と画面内指紋認証に対応。
AQUOS sense5Gと異なり、物理キーでの指紋認証はありません。

また、おサイフケータイに対応してます。

ワンセグ・フルセグは非対応です。

まとめ

ということで、AQUOS sense6のスペックを紹介しました。

AQUOS sense6が"買い"かというと、やはりこの軽さというアドバンテージから、軽さが重要だと思う方には買いだと思います。

特に5G対応機種は昨年から発売されているものの、150g台以下という機種はほとんどないので、このAQUOS sense6はとても魅力的です。

また、性能面でも必要十分な性能を持っているので、ゲームなど重い作業をしない方であればおすすめできる機種だと思います。

現在AmazonでのSIMフリー端末の価格は以下のようになっています。

この軽さ・性能であれば、十分割に合う価格だと思います。

ただ、docomoでの価格はなぜか57,024円とかなり高くなっているので、ドコモユーザーの方であっても、docomoで買う理由がなければSIMフリー版を買いましょう。